温泉浴衣

着物を着る機会は少ないが、浴衣は着ることがある、という人もいるだろう。
襦袢を重ねる着物と違って、素肌にさっと着られる浴衣は簡単に着ることができる。また、花火大会や夏祭りなど、着ていく機会も多い。

以前、浴衣を着てミュールを履いている女性を見たことがある。おそらく、浴衣はあったが、下駄がなかったため代用したのだろうが、何とも言えない気持ちになったことを覚えている。

現在の洋服は、足を長く見せ、グラマラスな体型が美しいとされている。
しかし浴衣を含む着物はその真逆が美しいとされている。

その着物にミュールを合わせるとバランスがとても悪くなる。
それに下駄を楽しむこともできなくなる。

最近は鼻緒の部分が華やかな下駄も多い。
せっかく浴衣を着ているのにもったいないではないか。

着物は抵抗があるという人も、夏は是非浴衣を着てほしい。
そして、日本人の良さを改めて感じてほしい。
その際、所作も忘れずに美しさを忘れずにいれば、誰でも簡単に浴衣美人になれるだろう。

ところがだ、浴衣は意外と暑い。
傍から見れば涼しげなのだが、洋服の用が実に風通しというか、肌の露出度を高くすることが出来るので、昨今の酷暑に浴衣は地獄である。

そんな環境をビジネスチャンスと捉えて、丈の短い浴衣が売れた。
これは確かにかわいいし、足元のまとわりつきもなく、解放的で涼しいだろう。
女子高校生は、こぞって買い求めたようだ。

世のお父さん、娘に一着いかがかな。

お祭りの日はホテルも旅館もいっぱいで不便

夏に大きなお祭りがあるこちらの地方では、いつもはガラガラのホテルもほとんど満室になります。

私が住むところでは、夏になると有名なお祭りが行われる。
数か月前から、あちこちから練習する音が聞こえてくる。
お祭り前後、いつもはそれほど混むことも無いホテルや旅館などが、この時ばかりは非常に混みだすのである。
経済的に見れば非常に良いことなのだろう。
しかし、お祭り以外の理由で宿泊したいと思っている方には、少々面倒なことなのかもしれないなと思う。
それは、私自身が先日そう思ったからだ。
子供のとある行事の為、駅近くのホテルを利用したいと思った。
ところが、その日は有名なお祭りの最終日という事もあって、大変な盛り上がり。
私はそれをすっかり忘れていた。
そして近くになって利用できないと知りとても慌てた。
忘れていた私が悪いのだが、忙しかったこともあり少々イラッとしてしまった。
結局頑張って探したこともあり、何とか高めな上、駅から離れているが、宿を取ることができて安心した。
そして思ったのである。
ビジネスや一般的な理由で宿泊したい方も、安心して泊まれるようならもっと良いのになと。
もちろん、これは私の自分勝手な理想である。
遠方から仕事の為こちらに来るビジネスマンたちは、こういう時どうしているのだろうか。
もしホテルに宿泊できなかった場合は、諦めるのだろうか。
それとも何か特別なルートで宿泊しているのだろうか。
私たちがその日宿泊したのは、かなり駅から遠くて古い場所だった。
お祭りの大きな音さえも僅かしか聞こえてこない。
まずは、今夜の宿が取れたことに感謝しようと思った。
もしかしたら、それさえもできなかったかもしれないから。

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